サスティナブルでヘルシーなうまい日本の魚プロジェクト

Sustainable, Healthy and “Umai” Nippon seafood project

サスティナブルでヘルシーな
うまい日本の魚プロジェクト

地域の持続性

ゴマサバ(和歌山県 太平洋)

漁業生産の状況

 ゴマサバ太平洋系群太平洋中区・南区は、静岡県・愛媛県太平洋南区・宮崎県の大中型まき網、三重県・宮崎県の中・小型まき網で大部分が獲られている。漁業収入のトレンドは高く、収益率のトレンドは低かったが、漁業関係資産のトレンドは高かった。経営の安定性については、収入の安定性・漁獲量の安定性ともに中程度であった。操業の安全性及び地域への貢献は高かった。労働条件の公平性も概ね中程度と想定される。

引用文献▼ 報告書

加工・流通の状況

 各県とも水揚げ量が多い拠点産地市場がある一方、小規模及び中規模市場が分散立地している。買受人は各市場とも取り扱い数量の多寡に応じた人数となっており、セリ取引、入札取引による競争原理は概ね働いている。取引の公平性は確保されている。関税は10%で、IQが設定されている。卸売市場整備計画により衛生管理が徹底されている。 全体の漁獲量ベースでは、餌料等の用途比率が高いと推察されるものの、食用の割合も一定量であった。大きな労働災害は報告されておらず、労働条件の公平性も概ね中程度と想定される。以上より、本地域の加工流通業の持続性は高いと評価できる。

引用文献▼ 報告書

地域の状況

 水揚げ地では、製氷、冷蔵、冷凍施設や道路、空港などのインフラ整備が進んでおり、また、漁労技術・資源管理方策・調理技術の改善・普及が推進されてきた。公共サービス水準の指標となる財政力指標は全国平均程度である。一部を除いて全国の製造業の平均給与よりも高い給与額である。文化面については、サバたもすくい網、さば棒受網漁業が関係県では継続されており、関係県の各地で様々な加工法や郷土食が存在する。本地域は水産業関係者にとって十分に魅力的な地域であると評価できる。

引用文献▼ 報告書