サスティナブルでヘルシーなうまい日本の魚プロジェクト

Sustainable, Healthy and “Umai” Nippon seafood project

サスティナブルでヘルシーな
うまい日本の魚プロジェクト

資源の状態

キアンコウ(青森県 太平洋)

対象種の資源生物研究・モニタリング・評価手法

 分布と回遊、年齢、成熟と産卵については、十分ではないが、いくつかの情報が利用できる。調査船による調査は行われているものの、対象種の生息範囲全域をカバーするには不十分である。漁獲量については、2000年以降全県で漁業種別に把握でき、努力量については、沖底に関してのみ、1973年から把握できる。水揚げ物については、一部の海域のものについて把握できる。資源評価は単純なCPUEの経年変化を用いて行っている。資源評価の内容は、公開の場での利害関係者の諮問やパブリックコメントを受けて精緻化されている。

引用文献▼ 報告書

対象種の資源水準と資源動向

 尻屋崎-岩手海区のCPUEは、1973年をピークに減少し、2002から2003年に向けて一時的に増加したものの、その後は減少傾向が見て取れる。直近5年のCPUEは減少傾向にあり、資源水準は低位、動向は減少と判断した。金華山-房総海区のCPUEは、1997年をピークに、2000~2010年は比較的安定していたが、震災以降増加傾向にある。直近5年のCPUEは増加傾向にあり、資源水準は高位、動向は増加と判断した。両者の資源水準と動向を総合的に判断し、キアンコウ太平洋北部全体の資源水準は中位、動向は横ばいと判断した。

引用文献▼ 報告書

対象種に対する漁業の影響評価

 漁獲量がABCを上回っておらず、金華山-房総海区では資源が増加していると判断されるため、枯渇のリスクは小さい。不確実性を考慮した管理基準が設定されているが、実際の漁業管理には反映されていない。環境変化の影響は明らかにされていない。漁業管理指針の策定に、内部関係者の意見が反映されている。また、遊漁や外国漁船の影響は考慮されていない。

引用文献▼ 報告書