サスティナブルでヘルシーなうまい日本の魚プロジェクト

Sustainable, Healthy and “Umai” Nippon seafood project

サスティナブルでヘルシーな
うまい日本の魚プロジェクト

地域の持続性

ヤナギムシガレイ(岩手県)

漁業生産の状況

 ヤナギムシガレイ太平洋北部は、沖合底びき網漁業(岩手県、茨城県、福島県)、小型底びき網漁業(宮城県、福島県、茨城県)で多くが獲られている。漁業収入のトレンドは高く、漁業関係資産のトレンドはやや低く、収益率のトレンドは低かった。経営の安定性については、収入の安定性、漁獲量の安定性は中程度であり、漁業者組織の財政状況は高かった。操業の安全性及び地域雇用への貢献は高かった。労働条件の公平性も中程度であった。
 

引用文献▼ 報告書

加工・流通の状況

 各県とも水揚げ量が多い拠点産地市場がある一方、中規模市場が分散立地している。買受人は各市場とも取扱量の多寡に応じた人数となっており、セリ取引、入札取引による競争原理は概ね働いている。取引の公平性は確保されている。関税は5%であり、卸売市場整備計画により衛生管理が徹底されている。子持ちは干物として珍重され、 一般的な食材として流通している。大きな労働災害は報告されておらず、労働条件の公平性も概ね中程度と想定される。以上より、本地域の加工流通業の持続性は高いと評価できる。

引用文献▼ 報告書

地域の状況

 水揚げ地では、製氷、冷蔵、冷凍施設や道路、空港などのインフラ整備が進んでいるが、漁労技術の導入についての情報は得られなかった。公共サービス水準の指標となる財政力指数は、4県を平均すると0.494と全国平均程度であった。水産業関係者の所得は、全国の製造業の平均給与よりも高い給与額である。文化面については、漁具・漁法に関する情報が岩手県と福島県で得られた。岩手県、宮城県、茨城県では、伝統的な調理法・加工法が存在する。本地域は、水産業関係者にとって十分に魅力的な地域であると評価できる。

引用文献▼ 報告書