スルメイカ日本海北区は、富山の大型定置網漁業、山形の近海いか釣り漁業、青森県日本海区の沿岸いか釣り漁業により2016年の76%の漁獲量をあげている。漁業関係資産のうち、漁業収入のトレンドは特段問題はなかった。収益率と漁業関係資産のトレンドについて全国平均データを用いて分析した結果、収益率のトレンドは低いが、漁業関係資産のトレンドは特段問題はなかった。経営は比較的安定しており、漁業者組織の財政状況は黒字だった。操業の安全性について、2016年は死亡事故はなく、地域雇用への貢献も高いと評価された。漁業における労働条件の公平性については、特段問題はなかった。
一部の県は小規模市場が多いが、おおむね競争的ではあり競争原理が働いていると判断される。水揚げ情報、入荷情報、セリ・入札の開始時間、売り場情報などは市場関係者に公表されており、取引の公平性は担保されている。非関税障壁に当たる輸入割当の対象となっている。各県とも衛生管理は徹底されている。スルメイカは鮮魚としての流通が多い。操業の安全性、地域雇用への貢献、労働条件の公平性については特段問題はなかった。
製氷、冷凍・冷蔵施設は整備されている。先端技術導入および普及指導活動も行われており、物流システムも整っていた。県内自治体の財政状況はやや低いものの、水産業関係者の所得水準は平均的な水準にある。地域文化の継承について、漁具漁法に関しては地域に特徴のない県も含まれるが、加工流通については評価が高い。