北海道周辺海域におけるマダラの資源生態に関する調査研究は少なく、本資源についての分布・回遊、年齢・成長・寿命、成熟・産卵に関する知見は限定的である。定期的な漁獲量、努力量データの収集は毎年行われているが、科学的調査、水揚げ物の生物調査は現在行われていない。定期的に収集される漁業データに基づき、資源評価が毎年実施されている。資源評価の内容は公開の場を通じて利害関係者の諮問を受けて精緻化される。
資源水準及び動向を沖底CPUEから求めた資源水準値に基づいて判断した結果、高位で増加であった。
資源量指標値である沖合底びき網漁業1そうびき(以下、沖底)CPUEは2016年漁期以降増加して2017年漁期は過去最高となり、2018年漁期はやや減少したものの依然高めに維持されているが、直近5年(2014~2018年漁期)の漁獲量は5年のうち4年は算定漁獲量を上回っている。算定漁獲量は設定されるが、その値が漁業管理方策には反映されていない。