サスティナブルでヘルシーなうまい日本の魚プロジェクト

Sustainable, Healthy and “Umai” Nippon seafood project

サスティナブルでヘルシーな
うまい日本の魚プロジェクト

地域の持続性

サンマ(青森県 太平洋)

漁業生産の状況

 太平洋北西部系群のサンマは、指定漁業である北太平洋さんま漁業が95%以上を漁獲している。主要な生産県は北海道、宮城、岩手、富山であり、漁業収入は比較的高水準で推移していたが、近年の水揚げ金額の安定は単価の上昇によるものなので、今後の漁獲動向を注視する必要がある。収益率と漁業関係資産のトレンドについて、全国平均値の個人経営体と会社経営体のデータを用いて検討した結果、収益率のトレンドは低かったものの、漁業関係資産のトレンドは高かった。経営の安定性については、収入の安定性、漁獲量の安定性ともに特に問題はなかった。漁業者組織の財政状況は良好であり、操業の安全性は高かった。地域雇用への貢献は高いと判断された。労働条件の公平性については、漁業で特段の問題はなかった。

引用文献▼ 報告書

加工・流通の状況

 対象都道府県の内、富山県については、サンマの自県内への水揚げがないため、評価を実施しなかった。その他各道県とも水揚げ量が多い拠点産地市場がある一方、中規模市場が分散立地している。買受人は各市場とも取り扱い数量の多寡に応じた人数となっており、セリ取引、入札取引による競争原理は概ね働いている。取引の公平性は確保されている。関税は10%で、IQが設定されている。卸売市場整備計画により衛生管理が徹底されている。 一部は餌料用に回されているが、多くは食用としている。大きな労働災害は報告されておらず、労働条件の公平性も比較的高いと想定される。以上より、本地域の加工流通業の持続性は高いと評価できる。

引用文献▼ 報告書

地域の状況

 先進技術導入と普及指導活動は行われており、物流システムも整っていた。県内自治体の財政状況は平均的な水準であった。水産業関係者の所得水準は高い。さんま棒受網は戦後に発達し、食品としての利用も多様化した。

引用文献▼ 報告書