




本種は重要な水産資源であり、分布と回遊、年齢等については資源評価に必要な最低限の情報が保持され利用可能である。成熟と産卵については、精度の高い情報が利用できる。漁獲量・努力量データの収集、調査船調査等の定期的な科学調査、漁獲実態のモニタリングも毎年行われている。このように定期的に収集される漁業データ及び科学調査データに基づき、資源評価が毎年実施されている。資源評価の内容は、公開の場を通じて利害関係者の諮問やパブリックコメントを受けて精緻化されている。
資源水準の区分は1996~2017年の資源量の最大値と最小値の間を3等分し、上から高位、中位、低位とした。2017年の資源量は11,247トンであったことから、高位と判断した。資源動向は、資源量の過去5年間(2013~2017年)の推移から増加と判断した。
漁獲量がABCを下回っており、資源が枯渇するリスクは低いと判断される。漁獲制御規則によりABCが算定され、不確実性を考慮した管理基準が設定されているが、漁業管理には反映されていない。環境変化の影響が存在すると思われるが、情報は得られていない。外部専門家を含めた検討の場がある。また、遊漁や外国漁船の影響はなく、IUU漁業もみられない。