サスティナブルでヘルシーなうまい日本の魚プロジェクト

Sustainable, Healthy and “Umai” Nippon seafood project

サスティナブルでヘルシーな
うまい日本の魚プロジェクト

資源の状態

ハタハタ(京都府)

対象種の資源生物研究・モニタリング・評価手法

 ハタハタ日本海西部系群の分布と回遊は、漁獲状況や調査船調査に基づく報告があるが、本海域の漁場に来遊する前の0歳魚の分布や産卵親魚の隣接海域の産卵場への移出について十分には把握できていない。成長や成熟に関する生物学的特徴は断片的にある。例年、調査船調査が実施され、資源量を把握できている。漁獲量は隣接海域の漁獲量も含め把握されているが、水揚物の生物調査は一部地域に留まっている。資源評価方法は、本海域の主要漁業である沖合底びき網漁業1そうびきの資源密度指数の経年変化と直接推定された資源量に基づいてなされている。資源評価結果は公開の会議で外部有識者を交えて協議され毎年公表されている。

引用文献▼ 報告書

対象種の資源水準と資源動向

 資源水準の基準は、沖底の漁獲情報に基づく資源密度指数の3年平均の最高値(50.6)を3等分し、高位と中位の境を33.7、中位と低位の境を16.9とした。2017〜2019年の資源密度指数の平均は33.0であり、2020年の資源水準は中位と判断された。資源動向については、資源量の直近5年間(2016〜2020年)の推移から横ばいと判断された。

引用文献▼ 報告書

対象種に対する漁業の影響評価

 資源の水準・動向は中位・横ばいであり、現状の漁獲圧では資源の持続的生産に与える影響や資源枯渇リスクは低いと考えられる。漁業管理方策は策定されていないものの、日本海西部では関係漁協・漁業者により、水揚げ制限や網目拡大の自主的な取り組みがなされている。日本海の水温上昇等の環境変化や、本系群が往来する隣接海域(韓国と日本海北部)の漁獲量はモニタリングされているものの、資源評価に定量的には考慮されていない。

引用文献▼ 報告書