メバチは重要な水産種であり、資源生態に関する調査研究は積極的に進められてきた。分布・回遊、年齢・成長・寿命、成熟・産卵に関する知見は、学術論文や報告書として蓄積されており、資源評価の基礎情報として利用可能である。漁獲量・努力量データの収集、定期的な科学調査、漁獲実態のモニタリングも毎年行われている。このように定期的に収集される漁業調査データに基づき、四半期別・漁法別漁獲量、各漁業による漁獲物の体長頻度データ、及び標準化された資源量指数が推定され、Multifan-CLを使用した資源評価がおおよそ3年ごとに実施されている。
近年の産卵資源量は限界管理基準値(LRP)を上回り、加入量当たり産卵資源量(SBR: Spawning Biomass Ratio)もLRPを上回っており、資源は中位・横ばいと判断された。
太平洋共同体(SPC)の科学専門グループが資源評価を行い、中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)科学委員会が管理方策に関する勧告を行い、WCPFC年次会合において管理方策が採択される仕組みが機能している。2018年12月のWCPFC第15回年次会合においてメバチ・キハダ・カツオの保存管理措置に関し、2018年に採用された管理措置を2019、2020年にも適用することが合意された。