ハタハタ日本海北部系群の分布と回遊は、成魚について漁獲位置及び標識放流調査の情報に基づいて報告があるが、未成魚には未解明な点も多い。成長や成熟に関する生物学的特徴は得られている。漁獲量は1952年より集計され、長期間利用可能である。水揚げ物の生物調査は一部について行われている。資源評価方法は沖合底びき網漁業1そうびきに関する標準化CPUEの経年変化に基づいてなされている。資源評価結果は公開の会議で外部有識者を交えて協議され毎年公表されている。
沖底に関する標準化CPUE(1972~2019年)に基づき、資源水準は中位、最近5年間(2015~2019年)の推移から資源動向は横ばいと判断した。
資源の水準・動向は中位・横ばいであるため、現状の漁獲圧が資源の持続的生産に与える影響や資源枯渇リスクは低いと考えられる。北部日本海海域ハタハタ資源管理運営協議会によって締結される協定のもとで、全長15cm未満の個体を放流するなど公的・自主的な取り組みが継続されている。資源は環境変化に影響を受けていると考えられるが、資源評価において環境の影響は考慮されていない。遊漁の影響は考慮されていない。